Ubuntu 18.04.1 LTSでDTM - Carlaのインストール
今回はCarlaのインストールです。
Carla is a fully-featured audio plugin host, with support for many audio drivers and plugin formats.
CarlaはLV2やVST, LADSPA, DSSIプラグインのホストアプリです。 あと、SF2やSFZ, GIGといったサウンドフォント/サンプラーデータのファイルが扱えます。
個人的にはSF2やGIGは自分で作ることはありませんが、SFZは自分で編集したりします。 特にドラム音源についてはDrumGizmoやHydrogen、DrMrといった専用のものはあまり使わずにSFZ化して使うようになりました。
と、スクリーンショットを取ってみて気付きましたが、SF2やSFZが扱えない...。 これについては後述します。
LV2などのプラグインは普通に使えます。Add Pluginを押して、上部から検索して追加します。 以下はeqを検索した結果です。
さて、ビルドについてですが、まず以下のリポジトリをgit cloneします。
あとはmakeしてsudo make installするだけなのですが、/usr/localに自分でビルドしたffmpegがインストールされているため、うまくビルドできませんでした。
以下のようにパッチをあててビルドが通るようになりましたが、あとでffmpeg側のビルド方法を変更して対処できることが分かりました。 一応メモしておきます。
Carla$ git diff diff --git a/source/Makefile.mk b/source/Makefile.mk index d24e8c13..c6ec9e12 100644 --- a/source/Makefile.mk +++ b/source/Makefile.mk @@ -209,7 +209,7 @@ HAVE_PULSEAUDIO = $(shell pkg-config --exists libpulse-simple && echo true) endif endif -HAVE_FFMPEG = $(shell pkg-config --exists libavcodec libavformat libavutil && echo true) +#HAVE_FFMPEG = $(shell pkg-config --exists libavcodec libavformat libavutil && echo true) HAVE_FLUIDSYNTH = $(shell pkg-config --exists fluidsynth && echo true) HAVE_LIBLO = $(shell pkg-config --exists liblo && echo true) HAVE_LINUXSAMPLER = $(shell pkg-config --atleast-version=1.0.0.svn41 linuxsampler && echo true)
ffmpeg側は以下のようにビルドすることで上記パッチは不要となります。
ffmpeg$ ./configure --enable-libjack --enable-shared --enable-pic --enable-libx264 --enable-gpl
make, sudo make install後、Carla側をmake cleanしてやりなおせばOKです。
で動かしてみたところ、VSTやLV2などはちゃんと動くのですが、先程も書いたようにSF2/SFZ/GIGが動きません。
調べてみたところ、外部ライブラリが必要だということが分かりました。
まずSF2についてはfluidsynthが必要となります。 以下のようにインストール。
sudo apt install libfluidsynth-dev fluidsynth
make featuresを実行すればどれが有効になっているか分かります。
make features
ビルドしなおして、CarlaのGUIかCLIでFluidR3_GM.sf2を読み込んでみます。
carla-single sf2 /usr/share/sounds/sf2/FluidR3_GM.sf2
問題なければJACK側に表示されます。
次にSFZ/GIGですが、linuxsamplerをインストールする必要があります。
linuxsamplerのライセンスはちょっと変わっているので、aptではインストールできません。 ここでは時前でビルドしてみました。
ビルドするにはbisonが必要なので以下のようにしてインストールします。
sudo apt install bison
サイトから以下の3つのtarボールをダウンロードします。
- libgig-4.1.0.tar.bz2
- liblscp-0.5.8.tar.gz
- linuxsampler-2.1.0.tar.bz2
libgig, liblscp, linuxsamplerの順に以下を実行しインストールする。
./configure make -j8 sudo make install
Carlaをビルドしなおして、CarlaのGUIかCLIで何かSFZやGIGを読み込んでみます。
SFZのサンプルとして自作音源を紹介しておきます。
SFZでインターネットを検索すると他にもたくさん音源がヒットすると思います。 多すぎるため、品質のよいものを探すのに苦労しますが。
SFZはどこかのKONTAKなんちゃらと違ってオープンなフォーマットなので、生データがあれば自作することが可能です。 個人的にはDrumDropsのデータを購入してSFZ化してドラム音源として使っています。
あとSF2はaptからいくつかインストールできるようです。 どんな音源なのか聴いていませんが、ためしにインストールしておくとよいかもしれません。
sudo apt install timgm6mb-soundfont opl3-soundfont fluid-soundfont-gs musescore-general-soundfont